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DevOps 成功のための取り組み方

2017年06月13日

DevOpsはいまだに新しい概念で、何がベストプラクティスなのかの模索が続いている。新年を迎え、(実際に行動に…続きを読む

DevOpsはいまだに新しい概念で、何がベストプラクティスなのかの模索が続いている。新年を迎え、(実際に行動に移す気があるのかは別として)今年の抱負を立てる人も多いが、たいていはその後の進展を振り返ることもなく、いつもの日常に戻る。何の疑いも持たず、正月休み前の日々の続きを歩むのだ。

かなり前に設定した目標に向けて何も考えず、ただひたすら取り組み続けるというのは、ビジネス上やってしまいがちなものの中でも最大の過ちかもしれない。現在のアプローチを再評価することは、得てして停滞と躍進を分かつことである。針路変更をいとわない姿勢と実際に変更できる身軽さは、その組織の本質の表れでもある。市場は即応性を求めるものだから、そのような柔軟性にはよく報いるし、それが競合他社に大きく差を付ける要因ともなる。これを念頭に置きつつ、DevOpsを実践する者としてユーザの要求に応える力に多大な効果を発揮する目標を大きく6つ挙げる。

  • 技術面での遅れやトラブルをなくすことに優先的に取り組もう

開発の遅延やトラブル対応などの「負債」が山積みになりすぎて、それに対応するためにさらに技術者を雇用するというのはよくある話だ。まるで山火事に対してひたすら消火ホースの数を増やすようなものだ。だが、実際の山火事では、樹木を伐採し樹木を伐採して延焼を防ぐ部隊が対応する。この例と同じように、企業でも火の車に陥ったオペレーションに注ぐ油を断つべく、一部の人員を負債をなくす作業に専念させる必要がある。

  • 目標は野心的に設定しつつも、詳細にはとらわれないことが大切

ゴールや目標を据えたら、些末事はとりあえずためて、短期スパンで見直して行けばよい。DevOpsチームにビジネス目標は必要だが、詳細をあまりにこまごまと決めてしまわないように気を付けるべきである。DevOpsのツールや手法は多く、その上毎日のように新しいものが世に登場している。6カ月のプロジェクト計画を立てるのではなく、測定可能な指標で成果を測ることのできる、2〜4週間の期間を設定して作業を計画しよう。短期間のうちに得たフィードバックや学びを、次の短期間の作業に活かすのだ。

  • 確実に前進できるように、できることから着手しよう

DevOpsは成果物を左から右へ迅速に動かすことを意図したものだ。企業でよく見られる間違いは、「完璧な瞬間」を待ってDevOpsに一気に頭から飛び込むこと。こうして惨状ができあがる。DevOpsでの改善にちょうどよいワークストリームがどれか判断し、改善をひとつずつコンセプトから実現へと移していくことから始めよう。用いるべきは一個流しのシングルピースフローなのだ。

  • 「手柄を横取りする人」を見つけて封じよ

「君がパレードの先頭に走り出たからといって、パレードの人たちが君の後をついてきているわけではない」という格言を聞いたことがある。DevOps成功の重要なポイントのひとつが、「分かち合い」の文化である。知識も仕事も、手柄も非難も、分かち合うのである。「手柄を横取りする人」は、既に完成しつつある仕事の前に走り出て、あたかも自分が立役者だったかのように振る舞う人だ。DevOpsチームが旧態依然とした保守的な幹部・中間管理職の下に置かれた状況でよく見られる場面だ。彼らが手柄を独り占めにすると、DevOpsチームには非難だけが残る。出現したら、何が何でもその動きを封じよう。放置すると確実にチームの空気が損なわれることになる。

  • 失敗に備え、学びを通して成功を実現

「失敗に備えろ」イコール「失敗すると思え」ではない。多くを試してみるためにどんどん動こうとすれば、平均の法則によって失敗の数も多くなるのは当然のこと。失敗に備えるとは即ち、責任を誰かになすりつけることなく事後検証を行う、失敗を通して得た教訓を理解する、フィードバックのサイクルを組み込んで成功の確率を上げる、等をできるようにするということなのだ。

  • ルールを破ることを誓おう

DevOpsチームは最良の道を見つけ出してくれるものと信頼されなければならない。結果として70年続くプロセスを無視することになっても、である。こう言うと反射的に反対の声が上がってきそうだが、別に「何でもあり」だと言っているわけではない。目指すは製品を市場に届ける方法の効率性の向上、安定した業務システムの実現である。DevOpsチームには、形式的な手続きや官僚主義、ムダを削減できるようなプロセスを探ることも託すべきだ。過去70年は役に立っていたものでも、今や足を引っ張る存在になってしまっているかもしれないのだ。

2016年は動きの速い企業が報われた年だった。2017年はさらに動きを加速させなければならないのは確実だ。以上の目標の実践を決意し、自社や自部門に変革をもたらすことは、旧時代の足かせを外す取り組みに専心することにほかならない。足かせから自由になれば、アプリケーションチームは「顧客の手に価値を直接届ける」ことに集中し、結果を出すことができる。それは、全員の目指すところでもある。2017年はリリースのスピードを3倍にするのか、全市場に向けて新製品を同時に投入していくのか、システム停止をゼロにするのか。最終目標もそこに向かう筋書きも各人が決めることではあるが、どの場合にも確実に言えることがひとつある。行動を伴わない決意は、単なる願望に過ぎない。

筆者について / アダム・ボーウェン(Adam Bowen)

アダム・ボーウェン氏はテクニカル、セールス、経営部門で15年以上リーダー的な役割を果たしてきたITリーダーである。Delphix社の世界イノベーション担当Worldwide Innovation Leadとして、グローバル・フォーチュン100社のオピニオンリーダーと共に革新的な新プロセス、製品・サービス、テクノロジーを通してビジネス上の主要な制約をなくしていくことに取り組んでいる。