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「我、関せず」の姿勢は DevOpsチームには大問題

2017年06月21日

我関せずの姿勢 (Not my problem, NMP) – 名詞 意味: 1. 自分が孤立して…続きを読む

我関せずの姿勢 (Not my problem, NMP) – 名詞

意味:
1. 自分が孤立しており、苦しい状況でも構わないと認識する人々が持つ、無関心を表現する発言や態度。必ずというわけではないが、通常は自分が無力と感じ、悩むことがなく、怠け者であるか、利己的で他人の役に立とうとしない人が取る姿勢。「どうしようもなく無責任 “complete cop out”」も参照
2. 会社でのDevOps進行を妨害し、成功を邪魔しようという態度
3. ・・・実際あなたには関係のないことです

お互いに対して相対的に無関心な我々欧米の文化の中でも、おそらく最近目立ってきているのでしょうが、「我関せず」(NMP) の現象がどれだけ昔からあるものかは、太古の昔にさかのぼります。たとえば、聖書の中でカインがアベルを殺害したときの逸話にこうあります。神がアベル殺害後カインに尋ねます。「なあカインよ、アベルが見つからんのじゃ。居場所を知らんかね?」カインの有名なセリフはこうです。「私は弟の子守役ですか? (NMP) 」国境も言葉の壁も関係ありません。同じ決まり文句のポーランド語版を直訳するとこうなります。「俺のサーカスじゃないし、俺が飼育しているサルじゃない」
ですから、我々全員が仕事中こういう考えをしているという点で同罪なのです。「これは自分の仕事ではない」「あの人を助けるより自分のプロジェクトに専念しなきゃ」「それは営業部の仕事」こういった冷淡な考え方は我々ほとんどの心に根付いています。こちらの無関心で困っている人に、ここまで冷淡なことをはっきり口にするのは気が引ける人がほとんどですが。

DevOpsチームにはこの文化的無関心など関係ないと考えるのは甘いでしょう。全員が一致団結して最も効率よく品質の高い製品を作り出すという、同じ目標を抱いているはずなのですが。残念なことに、NMP問題はいかにやる気に満ちたチームにも広がる可能性はあります。そしてNMPにはチームに望ましい文化を構築しようという努力をぶち壊しにする独特の影響力があります。望ましい文化とは、共に学び合うという基本的価値観が基礎にないと出来上がらないものですが。
こういった根本的に大事な特性を備えたDevOpsチームを作り上げるには、個人やチームの成功や失敗に対する受け止め方を変える必要があります。これからは運用、開発、品質保証、情報セキュリティ上の問題ではありません。自分たち自身の問題として受け止める必要があります。

自分のチームにはびこるNMPを退治するために、根本的に大事だと分かったカギとなる項目をこれからいくつか述べます。

1. 自分を変えることから始める

自分のチームにNMPをはびこらせたくなければ、自分自身がNMPを助長していないかどうか確かめる必要があります。1日の終わりに、少なくとも数分間は時間を取って、その日の同僚とのコミュニケーションの内容を振り返ってください。積極的に自分が他人の役に立てる分野を探して見つけましたか? 振り返ってみて、チームの誰かを援助できるチャンスが明らかにあったのに、その機会を逃しませんでしたか? 毎日日記をつけて、こういった事柄を箇条書きするよう努めましょう。こうすれば、あなたが普段改善策を探す際、実際の行動に現れるはずです。

2. 文化とは包容するものであり、命令するものではない

「我々は1つのチームだ」というスピーチを聞いて、「エイエイオー」という輪に加わったことはみんなあります。おそらく自分でもそういったスピーチをしたことがあるでしょう。また、スピーチの後冷めた態度で場を後にし、あれはただの建前で、実際はみんな自分のことしか考えていないという現実を実感したこともあるでしょう。スローガンは大事ですが、行動を伴わなければスローガンはただの雑音でしかありません。リーダーとして、あなたは「NMPは許さない」という方針を周知させ、それに従って行動する必要があります。あなたがチームの責任者なら、NMPな態度を取り続ける人たちに対して、いとわずに是正処置を実行する必要があります。あなたがチームの一員であれば、ひるむことなくチームメイトに責任を課さねばなりません。無関心は致命傷となります。NMPな態度を直すには時間と忍耐が必要です。しかし時にはNMPの根源を断つ必要が出るかも知れません。あなたがチームの責任者であれば誰かをメンバーから外すこともあるでしょうし、チームの1員であれば自分がチームから抜ける可能性もあります。

3. 皆がリーダーということ
私のブログの読者であれば、私がリーダーと責任者を同一視していないのはお判りでしょう。読者の皆さまのほとんどが、きっと直接NMPを体験されていると思います。しかしNMPでないチームを作るには、我々全員がリーダーになる必要があります。責任者にリーダーの資質がなくてもです。積極的に弱点や改善点を特定し、対処法を探し、強みへと変えるよう努力しなければいけません。時として責任者に対して意見を言う必要さえ出てきます。もちろん大変なのはわかりますが、優秀な責任者なら聞く耳があり、建設的な意見なら歓迎するものです。責任者が無能でNMPの根源である場合は、上記2をご参照ください。

多くの企業やチームがNMPというがんに蝕まれてきています。チームのきずなを強めるイベントや、問題を解決しようと苦心している人がいるのに自分は抜け出そうという人がいるという文化を直すための行事が十分でないのです。NMPこそが企業やチームの文化全体を崩壊させる原因なのです。「全員は一人のため、一人は全員の為(ボブは例外、あいつは自己中で嫌な奴だから)」ではいけないのです。
NMP根絶の戦いをする義務が、チームの一員であれ責任者であれ、我々全員にあります。チームの文化は間違いなく確実に私たち自身の問題なのです。